くらぶればいずくが先ぞ わがいのち 尽くるが先か悟るが先かと
照滴003
本文
くらぶればいずくが先ぞ わがいのち 尽くるが先か悟るが先かと
形式
#短歌
カテゴリ
#2.修行・実践
ラベル
#悟り #生死 #精神 #無常
キーワード
#命 #尽きる #悟り #比較 #思索 #問い
要点
命の終わりと悟りの達成、どちらが先に来るかという内省。
現代語訳
比べて考えると、私の命が尽きるのが先か、悟りを得るのが先か。
注釈
くらぶれば:比べてみると。
いずくが先ぞ:どちらが先に起こるか。
悟る:真理に目覚めること。
解説
死と悟り、無常と精神的完成の関係を内省的に問いかける。読者に生死の有限性と修行の必要性を想起させる構造。
深掘り_嵯峨
求道者の切実な葛藤を詠んだ歌です。限りある時間(無常)の中で、無限の境地(悟り)を目指すという、修行の根本的な緊張感を表現しています。
この問いは、「どれほど真剣に修行に打ち込んでいるか」という自問自答であり、命を懸けて悟りを求めているという強い覚悟を示しています。時間という最も重要なリソースとの戦いを鮮やかに捉えています。